ある日、突然逢いたくなる。


なんだか今、ちょうどそんな気分。
























今日はとてもいい天気。
キレイな水色の空にわたあめみたいな真っ白い雲がふわふわと飛んでいる。
横にはミャア、と鳴く可愛い可愛いとっても可愛い猫ちゃんのレイくんが。
そしてわたしの右手には携帯電話。
ベランダに一人の女の子と一匹の猫がまったりしています。






携帯電話の受信メール。翔とメールをしたのは1週間前。


「逢いたいような、気がする」




そう。なぜかそんな気分。



ピッピッピッ。
携帯電話のボタンを押す音。翔に繋るって思うと押すスピードが速くなる。


ピッ。


最後の音でわたしと翔は声だけ、だけど繋がる。



プルルルルルプルルルルル
早く出ないかな、とかドキドキするし!とか思うことはたくさん。
たくさんありすぎて何から言っていいか分からない。
でも、今、逢いたい。すっごく。









「翔ですかー?」


?」


「いーまーどーこー?」


「帰宅中だけど」




「今すぐ家に来て」











電話越しから「ちょ、」って言う声が聞こえたけど気にしない。
だって逢いたいんだもん。って言ったらわがままになるけど。





でも、今は、翔に逢いたい。



きっと、来てくれる。





たぶん、なにかあったんじゃないかって思って、
今頃あそこの信号を右に曲がるはずを真っ直ぐ行って。
ちょっと走ったら、わたしが住んでいるマンションの駐車場に車を停めて。
エレベーターに乗ろうとしたけど、降りてこないから、階段のぼって。





「ちょ、どうしたの!?」










って、焦った顔で息を切らして部屋に入ってくる。






「なんでもないよ」



「なんでもないって。酷すぎませんかね」











「・・・逢いたかっただけ」









わたしは、照れ隠しでキレイな空を見てレイくんを抱いて言った。
そういうと、翔は無言でベランダのわたしのところまで来て隣に座った。



さっきと変わらない空もわたあめみたいな雲も、よけいにキレイに見える。





キラキラと輝いていて、わたしたちを暖かく包んでくれる、そんな感じ。








「ホント、どうしたの。逢いたいなんて急に」



「・・・・今日は、ヤらないの?」



「アッチ系にいくか。こんな昼間から」



「だって、いつも翔はヤるし」



「・・・まぁ、そうだけど。なんか今日は違う気分なんだよ」









「翔らしくもない」




わたしは、ちょっと皮肉も込めて笑っていると抱きしめられた。
強く抱きしめられているけど、やわらかい感じ。そして、暖かい。























「こういうのも、たまにはね。愛ってどんだけでも表せるし」


















うん、そうかも。
わたしも、こういうのもアリかな。・・・なーんて思っちゃったり。








真昼間の水色の空の下に真っ白いわたあめ。




一人増え、一匹の猫と一人の女の子と一人の男の子。

さっきと変わらない空に雲。



















だけど、女の子の手には携帯電話ではなく、 








男の子の手が。













仲良く手を繋いでいる、そんな感じ。

そして、みんなで寄せ合って抱き合ってお昼寝タイム。



















そんな、めずらしくもない、休日の昼下がり。









その日に限っては、ポカポカと暖かい日でした。





















ある









昼下がりの









ことです







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